動画生成AI

OpenAIの動画生成AI『Sora Turbo』の機能や使い方を実例付きで解説

この記事では、動画生成AI『Sora Turbo』について、その概要や機能に関して簡単に解説しています。

『Sora Turbo』は、ChatGPTで知られるOpenAI開発の動画生成AIです。

※当記事は2024/12/12時点の情報となります。今後バージョンアップ等でUI等使用変更の可能性があることをご了承ください。

Sora Turbo 概要


↑は、『Sora Turbo』で生成された動画で、概要的なところは、Xのほうでポストした通りですが、改めてまとめると以下の通りです。

Sora Turbo 料金体系

『Sora Turbo』は、ChatGPTの有料サブスクリプション会員のみ利用可能となっています。
ChatGPTの有料サブスクリプション会員であれば、料金体系そのまま(追加料金なし)に、『Sora Turbo』を利用することができます。

ChatGPT Plus会員、Pro会員、それぞれの概要を日本語でわかりやすく説明すると、以下の通りです。

ChatGPT Plus会員
┗20ドル/月
┗最大 50 本の動画(1,000クレジット付与)
┗最大720p解像度
┗最大5秒の長さ

ChatGPT Pro会員
┗最大 500 本のビデオ (10,000 クレジット付与)
┗200ドル/月
┗最大1080p解像度
┗最大20秒の長さ

Sora Turbo クレジット

クレジットは、『Sora Turbo』の動画生成に使用/消費されます。
※未使用のクレジットは次の請求サイクルに繰り越されません

↑例えば、480p解像度でアスペクト比がspuare(正方形/1:1)で5秒の長さの動画生成で、20クレジット消費されるということになります。

Sora Turbo 機能

『Sora Turbo』には、映像制作プロセスの効率化機能や、動画のフレーム単位で詳細な演出指定が可能な機能など、様々な機能があります。

『Sora Turbo』での動画生成方法は、テキストプロンプト入力から動画生成(t2v)と、画像をアップロードして動画生成する方法(i2v)があります。

ただ、i2vの場合、安全面のポリシーが他の既存の動画生成AIと比べてやや厳格な印象です。

↑は、『Sora Turbo』のメディアアップロード契約のスクリーンショットをわかりやすく日本語化したものです。

要は、「i2vにおける画像アップロードの際、注意すべきこと」といったところでしょうか。

実際、私自身もi2vの際、非エロの女性画像でもポリシー違反で生成NGになりました。
また、非エロ女性画像+何気ない動作・所作のプロンプトでもNGで生成不可
⇒女性の顔が写った画像(実写)からのi2vはポリシー違反で弾かれてしまいました。

参考までに、非エロ女性画像とはどのようなものか、以下画像です。

他の動画生成AIでのi2vの参照画像としては、まず弾かれることがない、↑のような非エロ女性画像でも、”人間の顔”は『Sora Turbo』ではNG対象となってしまうようです。

テキスト/画像から動画生成(t2i/i2v)

テキストプロンプト入力欄(日本語プロンプト可能)
画像アップロード
Style Presets:動画の画風スタイル(モノクロなど)※後述
アスペクト比
解像度
生成する動画の長さ
一度に生成する動画の数
テキストプロンプト等すべて生成設定後にアイコンに合わせると「消費されるクレジット」が表示されます
Storyboard(ストーリーボード):※後述
生成開始/実行

テキストプロンプトから動画生成する場合は、にプロンプトを入力し、アスペクト比など設定後、、というシンプルなUIといえます。

画像から動画生成の場合は、画像をアップロード→となります。(画像+プロンプト入力も可能)

Storyboard機能

Storyboard(ストーリーボード)機能とは、動画のフレーム単位で詳細な演出指定が可能な機能です。「タイムライン形式で動画生成可能」といえばわかりやすいでしょうか。

例えば、以下のようにテキストプロンプトを分けて指定します。

0-114:遠くに宇宙船が停泊している広大な赤い風景
114-324:宇宙船の中から外を眺めながら、宇宙カウボーイがフレームの中央に立っています
324-440:ニット生地のマスクで囲まれた宇宙飛行士の目の詳細なクローズアップ画像

以上の3つのプロンプトを入力すると、↓のような1つの動画が生成されます。

このように、Storyboardは単発のプロンプトではなく、ちょっとした脚本に沿った形で1つの動画の生成が可能です。

Remix機能

Remix(リミックス)機能とは、文字通りリミックスで動画内の要素を置き換えたり、削除したり、作り直したりすることができる機能です。

実際の動画例は↓です。

Re-cut機能

Re-cut(リカット/再カット)機能とは、気に入ったシーン(最適なフレーム)を切り取って、前後いずれかの方向に拡張してシーンを完成させる機能です。

↑のように、動画の開始位置と終了位置を調整→「ここ使いたい」という必要部分だけを切り取り、その前後を拡張し、動画生成します。

Loop機能

Loop(ループ)機能とは、トリミングしてシームレスなループ動画(繰り返し動画)を作成する機能です。

Blend機能

Blend(ブレンド)機能とは、2つの動画を1つのシームレスな動画として結合することができる機能です。

Style presets機能

Style presets機能とは、Style presets機能とは、動画の画風スタイルを選択指定することが可能な機能です。

↑の動画最後がオリジナルで、それまでがスタイルを変更した動画になっています。

被写体であるマンモスとサイは変わらずに、「段ボールとペーパークラフト」→「アーカイブ」→「フィルム・ノワール」と、動画スタイルが違うのがわかるかと思います。

クレジットの補足

ここまで説明した機能面を踏まえて、クレジットに関して以下、補足します。

Re-cut(再カット)、Remix(リミックス)、Blend(ブレンド)、またはLoop(ループ)機能を使用して、5秒の増分を超えるコンテンツを作成する場合、クレジットは次のように消費されます。

ちなみに、plus会員では1,000クレジット付与されますが、全て消費して使い切ってしまった場合、クレジットを追加購入することができません。(追加購入する機能がサポートされていない)

あとは前述したように、クレジットは翌月に繰り越されません。(累積されず)
この点は注意が必要かと思います。(plus会員からpro会員へアップグレードは可能)

まとめ

OpenAIの動画生成AI『Sora Turbo』の機能や使い方を実例付きで解説しました。

OpenAIが2024年2月に発表した動画生成AI「Sora」は、テキストプロンプトから最大60秒の高品質な動画を生成可能と発表されたため、Sora Turboは、ユーザーへの早期提供を目的として、機能や生成時間に制限を設けたバージョン説もあります。
だとすれば、将来的に、より長時間の動画生成が可能な「Sora」のフルバージョンが開放されるタイミングで本格的に色々試してみたいところです。

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